来月にせまったホール勉強会に向けて、出場する生徒さんたちは、準備に励んでいます。
普通の発表会よりは、ゆるいとはいえ、せっかくの舞台ですから、やっぱり最後まできちんと通せるようにしたいですね。

ペッツォルトのメヌエットってどんな曲?

私が子供の頃は、バッハが作曲したと言われていて、聞いたら誰でも「あー知ってる」というメヌエットです。
レーソラシドレーソッソッ、ミードレミファ♯ソーソッソ
たぶん、みなさん聴いたことがありますよね!

 

思ったより難しいんです

ポリフォニーという言葉をご存じでしょうか?

子供が弾く曲は、たいてい左右の手が、メロディと伴奏に分かれていることがほとんどです。
初心者向けだと、伴奏は、特に動きが少なくて、同じ音を引き続けたり、せいぜい動くと言ってもワンパターンな動きに終始していたりしますので、両手を合わせる時には、メロディの動きを把握できれば、結構弾けちゃったりします。

ところが、ポリフォニーの音楽は、いわゆる伴奏部分がなくて、どちらの手も、まんべんなくメロディのような横に流れる動きをします。
それぞれの動きが、同じ音だったりはしないので、片手ずつが、きちんと独立して理解できないと、両手を合わせることがとても難しくなります。

利き手でない方の手、右利きなら左手を、よどみなくスラスラと弾くのは、右手と同じようにはなかなかできません。

あとは、楽譜を音楽の流れに沿って視線を右に動かして見ていけるかどうか、も結構大事ですね。
お子様は、楽譜を見ないことが、とても多いのです!

長年、ピアノを弾いていると、楽譜を見ながら、曲の流れに沿って先を見て、両手に伝えて弾いて行く、という「回路」が自然にできて来ます。
それを習得できると、劇的に楽譜読みが楽にできるようになり、知らない曲でも自力で弾けるようになるのですが、やはりその回路は残念ながら、一朝一夕には身につくものではありませんね。

Iくん頑張った!

小川小3年のIくん、このペッツォルトのメヌエットが、初めてのポリフォニー挑戦でした。
最初、知っているだけあって、右手だけをスラスラ弾くのは順調でした。
そして、問題の左の動き。
わかりづらい。
今までにやったことがない動きの連続で、なかなかスラスラ弾けません。
それでも、ようやく左手が弾けたので、私の右手と合わせてみると、右の動きが気になって、拍を数えられなかったり、左手がつられて変な動きになってしまいます。
2つの声部を同時に聴いても、自分の弾くほうをまっとうしないといけません。
それができるまでに、時間がかかりました。

それができたら、いよいよ両手を合わせます。
難しいので、4小節続くように目標を立てました。
両方の動きが想像以上に手に入りません。
わかりにくいところは、2小節単位で繰り返して手に入るまで刷り込みます。
地道な作業で大変ですね。

おうちでの練習をコツコツ頑張ったIくん、最後まで両手で通せるようになりました〜
バンザイ‼️
できなかった左右まったく違う動きを同時に弾くことを、頭だけでなく、体で体感できました。
頑張ったね!えらいです。
まだまだスラスラではないので、これからもっと磨きをかけて行こうね!

弾きにくい、理解しにくい曲は、弾きたくない!と思いがちですが、頑張って挑戦してみると、高い山に登れるようになるかもしれません。

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