以前、動画でロシア奏法による子供向けのレッスンを見ました。
生徒は、本当にまだ始めたばかりくらいの幼児でしたが、 とにかく単純な動きなのですが、

美しい音を出すには、 どうやって手を動かしていくのか、出した音を聴きながら 先生がどんどん弾き方を誘導して行くのです。
生徒の出す音がどんどん変わるのを見て、すごく興味を持ちました。

その実践セミナーがあるというので、受講して来ました。
講師は、須田美穂先生です。
セミナーは、実際に生徒役を受講者がかわるがわる受け持ちました。

須田先生のおっしゃったことで、印象に残った言葉を書きだしてみます。

・赤ちゃんのほっぺたをさわる時に、どんな風にさわりますか?
鍵盤に手を置く時には、そのようにイメージして下さい。
・強弱記号は、強く、弱くをストレートに弾くのではなく、イメージで
弾く。
・弾く指の向き(指の右側か左側か)で、音色がかわる。
・長い音符の後の短い音符は、長い音符に含まれるように弾くと、
フレーズが長くとれる。
・音の方向を目指す。(上のほうに飛んで行くイメージ)
・弾く時に、体を揺らして重心を移動してしまうのではなく、
(体で音を表現するのではなく)音でうたう。
・ノン・レガート=切った音ではなく、空中でつながっているイメージ
・単旋律をレガートで弾く時は、最初の音の響きが聞こえなくなった
途端に次の音を弾く。
・スタッカート=短いだけのスタッカートだけではない。
はずまない、切らないスタッカートもある。
・明るい音=前に押す感じ。外側の指を使う。
・暗い音=体の方に引く感じ。内側の指を使う。

◎どう弾きたいのか、よく聴いて自分で考える。

受講者は、大人なので、説明は大人向きの表現ですが、 感覚的なものが多いので、大人より子供のほうが、かえって 頭もやわらかくて、吸収がよいのかもしれません。

この奏法は、私の演奏にも、すごく活かせることばかりだと思いました。
フレーズをぶつぶつ切って、たどたどしく弾くのではない 美しくつなげる奏法をマスターできれば、どんな曲も 鬼に金棒だと思いました。

マスターするのは、至難の技だと思いましたが・・・(汗)

ロシアでは、こんな教育を受けられて、だから素晴らしいピアニストが たくさん生まれるのですね!!